こけし

土湯のご紹介

福島県土湯温泉町 創作こけしと違い、伝統こけしは東北地方にのみ伝わる昔ながらの伝統工芸品です。
福島県の中ほどにある県庁所在地福島市から車で西に30分、裏磐梯へ上る途中にあるのが土湯地方です。
住所は、福島県福島市土湯温泉町、となります。

土湯こけしの誕生

土湯の町並み 土湯地方は温泉町として有名で、毎年たくさんの観光客が訪れます。今でこそ、季節に関係なく車で行くことが出来ますが、昔は1年の1/3は雪に覆われるというその山深い地理条件から、冬季の観光客が見込めないことが悩みでした。
こうしたことから、160年ほど前に、冬季の生計をこけしを作り始めたのが土湯こけしの始まりといわれています。

土湯こけし職人 阿部計英(かずえい)さん

阿部計英 阿部計英さん(67歳)は数少なくなった専業の土湯こけし職人です。
有名な土湯こけし職人の阿部宏史さんを父に持ち、11歳のころからこけし作りに取り組んできた3代目の職人です。
父や、祖父の金蔵さんの技術・スタイルを継承するだけではなく、独自の計英スタイルを確立し、こけしファンから幅広く支持を集めています。

阿部計英さんのサイン

受け継がれる技術

木賊 こけしを作る技術は、通常親から子へのみ受け継がれます。これをベースに、道具の電気化などによる新しい技術を織り交ぜ、現在の技術が確立されます。
例えば、こけしの表面を滑らかに仕上げる作業には、サンドペーパーのほか、昔歯磨きとして使われた木賊(トクサ)が使われます。
こうした新旧の技術・ノウハウの融合は、今の伝統工芸の面白さの1つです。

木材

こけしの材料 こけしの材料には、一般的に使われる白っぽい水木(ミズキ)と、これより茶色味がかった梨が使われます。
これらは、年数を経るにつれ、その表情を変えていきます。アンティークに類する茶味がかったこけしは、はじめは白味が強かった木が長い年月により成熟した結果です。

制作の様子 ムービー

製作の様子 写真

こけし製作の様子1 1.
まずはじめに短めの木材から頭を作ります。
この作業には、先の曲がった彫刻刀のようなものを5種類使用し、更に4種類のサンドペーパーと木賊(トクサ)を使います。

こけし製作の様子2 2.
削って磨いた後は、髪の毛の部分をペイントします。この間、木は常に回転しているので、筆をそっと接触させるだけで花が咲くように色が着いていきます。(顔は最後に絵付けする。)
ペイントが終わると回転を止め、のこぎりで首の部分から先を切り取ります。

こけし製作の様子3 3.
次は胴体です。
今度は長めの木材をロクロに設置し、一番大きな彫刻刀で大まかに削ります。

こけし製作の様子4 4.
彫刻刀を小さなものに変えながら、細かく整形していきます。
削り終わると、最小の彫刻刀で頭部を入れる穴を掘ります。

こけし製作の様子5 5.
磨きの作業の前にカンナをかけます。

こけし製作の様子6 6.
頭部同様に4種類のサンドペーパーと木賊(トクサ)で胴体を滑らかにしていきます。視界を遮るほどの削りカスが舞います。

こけし製作の様子7 7.
ロクロをまわした状態で、筆を胴体に一瞬だけ接触させます。これを複数色で手早く行います。まっさらだった木があっという間に衣をまとう様は、思わず目を奪われます。

こけし製作の様子8 8.
計英さんによれば、胴に頭を取り付けるのが最も難しい工程の1つとのことです。
慣れた手つきで微調整を3度ほど行うと、摩擦で煙を出しながら頭部の凸面が胴の凹面にスッポリと入ります。

こけし製作の様子9 9.
最後に、ロクロから取り外したこけしの顔を描きます。
この作業は、一連の流れからは独立した工程です。

こけしのカスタマイズ

こけしの裏側(背中側)には、日付や名前などを筆書きすることが出来ます。
贈り物の場合は、「還暦祝い」などとして日付と名前を書き入れるのが一般的です。
その他、結婚祝い、入学祝い、出世祝い、新築祝い、退職祝いなど様々なシーンでご利用いただけます。

誕生祝に

The precious gift for babies 生まれた赤ちゃんの背丈に、こけしの高さを合わせて誕生祝として送る習慣が東北地方では残っています。
その他にも、赤ちゃんの名前、生年月日、体重、そして身長をこけしに書き入れることで、世界にたった1つの贈り物として喜ばれています。
赤ちゃんの背丈は間も無くこけしの高さに優るでしょうが、赤ちゃんの誕生を1つの形として残したこけしは、一生の思い出となるでしょう。

こけしの商品一覧